中学受験に挑戦して、1つも合格を勝ち取れなかったという話。
ちらほら見聞きします。
高校受験に切り替えて頑張れるタイプ、勉強自体に意欲を失ってしまうタイプ。
学区内の公立中の学生生活を楽しめるタイプ、日常生活自体を楽しめなくなるタイプ・・・色々です。
この記事では、なぜ全落ちしてしまうのか、親ができる対策や心がけは何か、整理しました。
- 全落ちしてしまういくつかの要因
- 全落ちを防ぐために親ができる対策・心がけ3つ
- 公立中高一貫校受検は全落ちと同じくらいの衝撃がある理由
- 3人子持ちの主婦・薬剤師
- 公立中高一貫校受検に上の子が挑戦・合格した経験から記事を書いています
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全落ちしてしまういくつかの要因
- 強気の志望校出願
- 家庭の偏差値至上主義
- 本来の実力を発揮できない
強気の志望校出願
全落ちしてしまう一番の理由は、絶対に受かる見込みの学校を受験しないことにあります。
- 前受け校(お試し)を用意していなかった
- 安全校(滑り止め)を用意していなかった
- 本命校1つしか受験しなかった
- 受験日程の戦略ミス
家庭の偏差値至上主義
子どもの模試の偏差値、学校の偏差値を見て、偏差値だけから輪切りで志望校を選ぶのは危険。
偏差値はあくまで目安で、日程によっては志望者が集中して倍率がグーンと上がる場合があります。特に日程後半の2月4日以降は、
持ち偏差値の高い子が集中しやすいです。
安全校は2月3日までに設定する必要があります。
志望校の過去問をしっかり解いて、本人が解きやすいかどうかよく確認しましょう。
また、家庭で模試の偏差値の話ばかりしたり、偏差値の低い学校を悪く言うのもNG。
間違えたところをしっかり復習して、次回から解けるようになれば大丈夫なのです。
親の偏差値へのこだわり方が、子どもの試験当日のプレッシャーになるので、なるべく偏差値にこだわっている姿勢は見せない方が良いです!
中学受験で親子でケンカしたり言い合いしたりすることはあるあるです。
でも、偏差値が低いことを怒るのではなくて、やるべき勉強をやらないから怒ってる、叱ってるんだと子どもに伝えることが大事です。
本来の実力を発揮できない
まだ12歳の子ども。
本番の緊張で舞い上がってしまうのは仕方ないです。
また、インフルエンザや風邪など、不測の事態も大いにあり得ます。
そのためにも絶対に受かる見込みのある学校を、本命の前に受けることは重要です。
親ができる対策・心がけ3つ
- まさかの事態を想定した志望校併願準備
- 小4、小5のうちに、偏差値に囚われない行きたい学校を見つける
- ネガティブワードを子どもの前で口にしない
まさかの事態を想定した志望校併願準備
前受け校(お試し)を用意する
受験本番は、不思議と高揚とした異様な雰囲気があります。
緊張を感じるのが普通です。
首都圏の場合は、1月の千葉や埼玉の学校を1つ受けておく。例え、通えない遠い場所にある学校であっても、です。
できれば絶対に受かると見込める学校で。
本番の雰囲気に慣れること、合格をもらって心を落ち着けられるのが目的の受験です。
安全校(滑り止め)を用意する
前受け校(お試し)とかぶる場合もありますが、安全校(滑り止め)は必ず必要です。
安全校(滑り止め)を用意しないと、本当に博打になります。
わが家は都立中受検だったため、安全校は持ち偏差値より10以上、下手したら20近く余裕を持っていました。
でも、合格したら通いたい本命校の1つでもありました。
試験当日、子どもは安全校の受験前が一番顔がこわばっていました。
うちの子は高校受験を絶対回避したい子だったので、ここに落ちたら学区内の公立中になってしまう、という危機感で緊張しまくりだったようです。
本命校1つしか受験しない主張をする子には、親が説得する
本命校1つで大丈夫、という強心臓の子がいます。
でも、そこは親が絶対に安全校を受けさせてあげてください。
勝手に申し込んでもいい!
どんなに本番に強い子でも、当日の雰囲気に飲みこまれる可能性はゼロにはなりません。
親が先回りして、できる対策を強制的に講じてほしいです。
受験日程の戦略を慎重に組み立てる
首都圏の中学受験の場合、本命は2/1から2/3に集中します。
本命にかける子の持ち偏差値がどの程度なのか、実際に試験を受けるまでは未知の世界。
もしかしたら持ち偏差値より10くらい余裕を持って本命に臨んでいる子がかなりいるかも。そしたら、勝ち目は限りなく低くなる。
これは読み間違えても仕方ないとしか言えないので、親子でよく話し合って決める必要があります。
絶対に1つは確実に合格できる学校を受けるようにしてほしいです。
小4、小5のうちに、偏差値に囚われない行きたい学校を見つける
中学受験の真っただ中にいる時は、少しでも上の偏差値の学校を目指してしまいます。
自分の持ち偏差値より少しチャレンジしたら届くかもしれない学校を中心に、第一志望校を決めてしまいがちです。
ですが、実際に入学してしまえば、あんなに追い求めていた偏差値ってあんまり関係ないんですね。
重要なのは、子ども本人が気に入った学校かどうか。その学校で6年間頑張っていけそうかどうか。
入学前は、学校の偏差値と大学合格実績が一番の関心事でしたが、入学後は学校行事や部活、通学時間や友人ができたか、授業についていけているかが関心事に変わります。
目指していた偏差値より下の学校であっても、子どもが楽しく学生生活を送れていれば、どうでもよくなってしまうから不思議です。
ネガティブワードを子どもの前で口にしない
中学受験に挑戦する理由は、より良い環境を我が子に用意したいという親心から来ているものですよね。
でも、思いが強すぎて、理想以外の進路を否定したり、悪く言ったりしないよう気を付けましょう。
学区内の公立中進学を悪く言う言葉↓
私立中を悪く言う言葉↓
などなど。
これらのネガティブワードの後には「だから中学受験頑張ろうね!」が続きます。
とはいえ、中学受験の合否ははっきりとつきつけられます。
その時、今まで中学受験を頑張るモチベーションとして聞かされた、親が良いと思っていない進路に自分が進むことになった時、しっかり受け止めて昇華できるでしょうか。
親はネガティブワードを子どもには言わない!そのほうが絶対に子ども自身が、中学受験の結果を受け入れて次に繋げていけます!
公立中高一貫校受検は全落ちと同じくらいの衝撃がある理由
ほとんどの都立中志望の子は、都立中が不合格だった場合、学区内の公立中に進学します。
家庭でできる範囲で対策した子なら、この挑戦は高校受験にきっと活かせる経験になります。
ですが、都立中受検対策塾に2年か3年近く通って、万全の体制で都立中受検に臨んだ子にとっては、けっこう酷な話だと個人的に思っています。
なんのために頑張って勉強してきたんだろうって、その子にとって成功体験の真逆の体験になってしまうのでは・・・という心配が尽きない。
これが公立中高一貫校受検の難しいところです。
この心配を払拭する手段として
- 経済的に私立進学が無理な場合、子どもに具体的にそれがどういうことなのか納得してもらった上で公立中高一貫校受検に挑戦する
- 1校でも合格を手に入れるために私立を併願する(通わない前提)
- 経済的に可能であれば、通う前提の併願私立を見つける
この3つが親ができる対策になります。
一般的な中学受験では、進学を志望する私立中をいくつか候補を立てることができますが、都立中は1発勝負。
うちは、私も夫も私立の中高一貫校だったこともあり、どうして私だけ都立中がダメだったら高校受験またしなきゃいけないの、1回しか受けられないのに理不尽だ!という娘の抗議に対して、その通りだと納得して併願私立を見つけることにしました。
通うつもりで併願私立を志望校にするのは、都立中受検者の中では稀な選択だと思われます。
娘は高校受験を絶対に回避したいという意志が本当に強かったので。
かといって、都立中を捨てて私立1本という選択は我が家の財政的に踏み切る勇気がなく(子ども3人いるからキツイっす。)
このジレンマと、学区内の公立に進学するとなった時の子どもの心のフォローは、親にとって非常に難しい問題です。
わが家にとって、通える併願私立を立てておくことは、かなり意味がありました。偏差値だけを見ると残念な結果になるのですが、そこは考え方を変えるしかないと思っています。
通う前提の併願私立を作っておくことは、良いことがたくさんありました。
本命の都立中受検前に、行きたい私立の合格をもらっていたのでかなり自信がついていたんですね。
最後の1年間、都立中進学塾に通わせることができるご家庭は、私立中に通わせることが絶対に不可能というわけではない、と思います。
小4・小5の間に学校見学をして、偏差値に囚われずに親子で学生生活を想像できるような、行きたいと思える私立中を見つけておくことを私は強くオススメします。
それは、都立中を目指す上でのモチベーションにもなるし、
併願私立の合格が、心の底から本当に嬉しいものになる。
都立中が残念だった場合の、進路を選ぶ際の1つの貴重な選択肢になります。
中学受験で全落ち回避のために、親ができること
全落ちしてしまう理由と、その対策、親が心掛けることについて書きました。
- 強気の志望校出願
- 家庭の偏差値至上主義
- 本来の実力を発揮できない
- まさかの事態を想定した志望校併願準備
- 小4、小5のうちに、偏差値に囚われない行きたい学校を見つける
- ネガティブワードを子どもの前で口にしない
子どもにとって、中学受験を頑張って良かったと思えるように、子どもをよく見て一番良いと思える志望校を立てましょう!!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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