公立中高一貫校(都立中高一貫校)はメリットがたくさんあるので開校当初から人気がありますが、最近は公立中高一貫校受検の厳しさが周知されてきました。
厳しさとしては
- 倍率4倍~7倍の狭き門
- 進学塾に2・3年通って対策する家庭が多く、その塾代が高い
- 塾に通って対策したとしても、受かる可能性は高くない(チャンスは1回、試験内容的に問題の相性で成績が左右されやすい)
- 公立中高一貫校受検の対策だけでは、難関の私立中高一貫校受検に対応できない
上記4点があります。
我が家は特に深く考えずに公立中高一貫校受検に挑戦しました。
そして、「大誤算」だったことが3つありました!
私自身も、下の子が受検するかしないか考え中なので、今後の判断材料として忘れないようにまとめました!
- これから公立中高一貫校受検を検討予定の親御さん
- 公立中高一貫校受検のために通塾中の子を持つ親御さん
- 3人子持ちの主婦・薬剤師
- 公立中高一貫校受検に上の子が挑戦・合格した経験から記事を書いています
- かもねむ堂の詳しいプロフィールはこちら
よろしく!
大誤算1・高校受験リベンジ、うちの子は無理そう
都立中受検が残念だった場合のフォロー方法は、親が考えなくてはいけません。
大手進学塾en〇は高校受験リベンジを進めてきます。
まず、わが家はスタートの仕方から間違えていて、高校受験を回避できるから受検してみよう!という理由で小4から大手進学塾en〇に入塾しました。
しかし、思っていた以上に公立中高一貫校受検はギャンブル的な要素が高いのと、こんなに頑張って通塾しているのに、一発勝負で残念だったらまた高校受験するのは気の毒だと感じるようになりました。
娘本人も、小学校5・6年になってくると、どうしても「通塾派」と「非通塾派」でグループが分かれるようになってきて、私立中を目指している子と仲良しが増えました。
どうして友達は私立中を何校か挑戦できるのに、私は都立中一本だけしか挑戦できないの?という不満を私にぶつけるようになったんです。
ちなみに、通塾派の中には、小学生のうちから高校受験を見据えて塾通いしている子もいます。
ただ、うちの子の場合は、都立中が残念で学区内の公立中に進学した場合、グレて勉強やらなくなりそうだと感じるようになりました。
大誤算2・都立中受検では「実力相応校」が無い
うちの子は都立中の一発勝負を受け入れられない。であれば、併願私立を第2志望に立てようと思い立ったのが、小5の夏あたりです。
しかし、ここでさらに誤算が。
都立中と同等の偏差値を持つ、適性検査型入試で受検できる「実力相応校」の私立中が皆無。
それもそのはず、都立中が行っている「適性検査型入試」で入試を行う私立中は、惜しくも都立中に入れなかった優秀な子を取り込んで、大学進学実績を上げたいという思惑から「適性検査型入試」を実施しているんですね。
よほどのことが無い限り落ちることはありません。公立中高一貫校受検では、適性検査型入試を実施している私立中は、しっかり試験対策してきた子にとっては全て「安全校」となるでしょう。偏差値的には40以下です。
つまり、難関私立と言わないまでも、偏差値50前後の本人の実力にちょうど良いと思われる私立中は、そもそも「適性検査型入試」を実施していないのです。
そして、都立御三家と呼ばれるような難関都立(小石川・武蔵・両国)を狙う層は、私立型の4教科の中学受験科目を小5までしっかり勉強し、小6から作文対策としてen〇を少しだけ(作文だけとか、季節講習だけとか)受講するというスタイルがあることを知ります。
ここで、私は悩みつつ子どもに合わせた解決策を決めました。
安全校を第2志望にする!都立中が残念だった場合、そこに通う!
- 1人ならともかく、我が子3人全員を中学から私立に行っていいよ、とは金額的に厳しい!だからこその都立中受験挑戦を選択したんだけど、考えが甘かった。
- 今から私立型の中学受験の勉強を並行してやるのは、うちの子にはキャパオーバーで「二兎を追う者は一兎をも得ず」になる。
- 適性検査型入試を行っている私立中の偏差値は、正直偏差値だけでは通わせる魅力がない
- 適性検査型入試を行っている私立女子校(完全中高一貫or高校受験の偏差値が割と高め、大学進学実績悪くない)に照準を定めることにした
うちは結果的に都立中に合格をいただけたので良かったですが、もしも併願私立に進学していたら。
- 私立型のいわゆる一般的な中学受験対策もしていれば、もっと偏差値の高い学校に行けたかも。
- 「一定の学力を持つ集団」の中で勉強できる環境を求めて都立中受検したけれど、果たしてその環境は用意できたのだろうか。
このような後悔は、子どもが中学生活に馴染むまでは残っただろうと思います。
都立中が残念だった子は、ほとんどは学区内の公立中に通う
ただ、うちのように併願私立を本当に通いたい学校として第二志望にする子は、ほとんどいません。
記念受検的に併願私立で合格をもらうのが一般的です。
都立中受検本番前の場慣れにもなるし、それを見込んで順位を公開してくれる学校もあります。
試験内容も、都立中受検とほとんど変わらない良問で、まるで模試みたいでした。
逆に、「適性検査型」という表現ではなく、「思考型試験」「4科総合型試験」のような記載の試験は、過去問を分析して問題傾向を把握、そのための勉強をする必要があります。ほぼ私立型じゃん!と思うような学校もあります。
大誤算3・進学塾の仕事は「合格に近づくための指導」のみ
塾の仕事のゴールは「合格させること」です。それ以上のことは求めてはいけなかった。
子ども1人1人のメンタルを把握して寄り添ってくれたり、進路について親身にアドバイスしてもらえることはありませんでした。私が期待しすぎだったかな。
うちは都立中受検の大手進学塾en〇に3年弱通いました。
集団塾はここしか知らないので、どこもそうなのかはわかりませんが、とてもビジネスライクな対応でした。
とはいえ、集団塾に期待している「子どもに勉強してもらうための環境」としては一番合格に近い塾だと思えたので、割り切っていました。
- 情報を持っている
- カリキュラムがしっかりしている
- いつでも自習に行ける
子ども1人1人に寄り添った助言は一切なく、併願校の組み立ても、子どものメンタルの把握も親の孤軍奮闘でした。
en〇の個人面談はあまり役に立たなかった
小6の秋頃になり、いよいよ追い込みになりますよね。
子どもの私立併願校について、母親である私が組み立てた受験日程これでいいのかなぁ~って、相談したくなるものです。
ですが、小6秋の個人面談の時に相談(事前に併願校もお知らせしていた)しましたが、塾長の対応は「塾は併願校について、そこまで対応できません、わかりません」って態度でした。
あからさまではないですよ、丁寧です。でも、そんなこと聞かれても困る・・・って態度。
こちらとしては、例年の他の子の併願状況を知っている塾長からどんなアドバイスでもいいから欲しいって精神状態だったのですが、そこは一線ひかれていました。
余計なことは言わないスタンスで、全校舎統一しているのかなぁ~・・・。
わが家は適性検査型で受検できる私立女子中を、都立中が残念だった場合、通うつもりで併願していました。
理由としては、偏差値的には下がるけど、完全中高一貫校で高校から入学が不可能であること、校風が母子ともに気に入ったこと、大学進学実績がわりと良いこと、娘が高校受験は絶対にしたくないタイプだったこと、などからです。
この学校よいと思いませんか、いいですよね、とか、なんかすごく共感してほしかったんですよね、私は。ですが、そういったことは完全にスルー。学校のパンフレットだけ取り寄せてくれて渡してくれましたが。
個人がやってる学習塾のほうが、そういったことに親身に相談に乗ってくれたり、子ども一人一人のメンタルに合わせた最適と思われる進学方法を提案してくれるんじゃないかな。
少なくとも、en〇に一人一人に合わせたきめ細やかな進路相談を望むのは間違いであることは確かでした。
高校受験リベンジを強烈に推してくる
塾の悪口みたいになってしまうので伏字にしてますが・・・でもこれは書いておきたい。
中学生以降の子どもの勉強へのモチベーション・メンタルの心配もしてくれません。
高校受験リベンジを強烈に推してきます。そして、その時期が小6の10月頃。
高校受験の勉強は小6の2月から開講するのですが、自動更新する・しないを小6の10月頃にアプリ&メールで確認され、選択しなければいけません。
まだ公立中高一貫校受検が終わっていない段階で決めさせるって、どんだけ商売根性強いんだ、と思いました(笑)
高校受験で都立を目指すなら、強いのはen〇だというのは承知ですが、落ちたらリベンジ、また塾で3年頑張ろうってのがデフォルト設定なのは子どもにとって良い環境では無いと思いました。
正直、塾に対して怒りが湧いたといいますか。
en〇の「残念だったらリベンジ」スタンスは、正直賛同できません。頑張っている我が子を見ていたら「また頑張れ」とは言えない。
↑この記事書いた時は、小6夏休み~本番までの約半年間が、こんなにハードとは知らなかった(汗)
大誤算からのアドバイス(経験談)
大誤算3つを書きました。
- 大誤算1・高校受験リベンジ、うちの子は無理そう
- 大誤算2・都立中受検では「実力相応校」が無い
- 進学塾の仕事は「合格に近づくための指導」のみ
とはいえ、公立中高一貫校のメリットと、小学生のうちに親が子どもの勉強に関わることが大事だと私が考えていることから、公立中高一貫校受検(都立中受検)に下の子ども達もチャレンジすると思います。
そして、上の子との経験からのアドバイスは、こちらの3つです。
- 頑張れば頑張るほどに都立中が残念だった場合の子どものフォローが必須。子どもに寄り添った対応が親は必要。
- 併願私立で上を狙うなら、私立型も勉強する必要があり、さらにハードになる。適性検査型で受けられる私立は安全校だが、偏差値では計れない魅力を見つけた安全校を志望校にできると、子も親も安心できる。
- 親は子どものメンタルケア、志望校決定、出願準備などの覚悟が必要。残念だった場合を想定した対応を決めておく必要がある(塾には期待しない。)
子どもに寄り添った対応とは、具体的にどうするべきなのか。今後、記事にしていきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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