公立中高一貫校受検(都立中高一貫校受検)を実際に親として経験し、感じたことを記事にしています。
今回は、公立中高一貫校受検で親が覚悟しておくべきこと3つについて。
- 公立中高一貫校受検は不合格となる可能性が高く、子どものフォローが必要
- 高校受験の塾代・私立中進学の費用の可能性
- 適性検査型の勉強だけか、適性検査型も私立型も勉強するかの選択
つまり、公立中高一貫校受検は不合格だった場合の対策が立てにくく、子どものメンタルのフォローを親は覚悟しておく必要があります。
- 公立中高一貫校受検をこれから子どもに挑戦させようか迷っている方
- 公立中高一貫校受検で親が覚悟すべきことを知りたい方
- 3人子持ちの主婦・薬剤師
- 公立中高一貫校受検に上の子が挑戦・合格した経験から記事を書いています
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↑お子さんが公立中高一貫校受検に向いているか確認したい方はぜひ読んでみてください。
公立中高一貫校受検が厳しい戦いである理由
そもそも、なぜ公立中高一貫校受検(都立中受検)は不合格となる可能性が高く、厳しい戦いと言われているのでしょうか。
理由はこの3つ。
- 倍率4倍~7倍の狭き門、勝負は1回だけ
- 進学塾に2・3年通って対策する家庭が多く、その塾代が高い
- 公立中高一貫校受検の対策だけでは、私立型の私立中高一貫校受検に対応できない
倍率4倍~7倍の狭き門、勝負は1回だけ
公立中高一貫校は志望校に挑戦できるのが1回だけです。
チャンスは2月3日の本番1回のみ。1校しか挑戦できません。
さらに、
適性検査型の試験は問題の相性で成績が左右されやすい。
中高一貫校受検(都立中受検)の適性検査型試験は、私立型の2科・4科の試験に比べると、自分の持ち偏差値がわかりづらい傾向があります。
なぜなら、適性検査型の試験は適性検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲとあるのですが、記述回答が主だからです。
模試の結果が、毎回同じような偏差値になることはありません。読み取りが甘ければ、大問を落としてしまうことで数十点下がってしまいます。結果的に偏差値も10以上ガクンと下がることもしばしばでした。
私立型と比べると、A判定であっても絶対に合格できる確信は、なかなか持てない形式の試験です。
また、学校に書いてもらう「報告書」の点数が合否の分かれ目にもなりえます。
進学塾に2・3年通って対策する家庭が多く、その塾代が高い
都立中受検に強い進学塾en〇の場合であっても、本科生のうち都立中へ合格できるのは3割いれば良いほう。
2・3年間しっかり塾通いして対策しても、残念となる可能性のほうが高いのです。
ですが、私立型の中学受験の塾と同じくらいの塾代がかかります。
うちは3年間で塾代に260万円ほどかかっていました(汗)
(小4;40万円、小5;70万円、小6;150万円)
公立中高一貫校受検の対策だけでは、私立型の私立中高一貫校受検に対応できない
私立は2科・4科の一般的な中学受験の試験(私立型)の他に、
都立中の適性検査と同じような、適性検査型試験で受験できる学校もあります
適性検査型の対策だけしてきた場合、私立型の試験には太刀打ちできません。
しかし、適性検査型試験を実施している学校は限られており、しかも偏差値的にはY40以下の学校です。
正直、偏差値的には中学から高い学費払って通ってもらう意味あるのかな?と考えてしまう。
その場合、私立型の入試で私立中高一貫校を目指すことになります。
適性検査型と並行して私立型の受検勉強も行う必要があり、かなり大変です。
このことから、親が覚悟するべきことを次に書いていきます!
公立中高一貫校受検(都立中受検)の親の覚悟3つ
- 公立中高一貫校受検は不合格となる可能性が高く、子どものフォローが必要
- 高校受験の塾代・私立中進学の費用の可能性
- 適性検査型の勉強だけか、適性検査型も私立型も勉強するかの選択
最初に挙げた親が覚悟しておくべきこと3つについて、1つ1つ説明しますね。
公立中高一貫校受検は不合格となる可能性が高く、子どものフォローが必要
公立中高一貫校受検に挑戦する子は、残念だった場合は学区内の公立に進学する方針のご家庭がほとんどです。
うちもそのつもりで受検に挑戦していましたが、
子どもが頑張れば頑張るほどに「残念だった場合は高校受験でまた頑張る」という方針に対して、子どもにとって酷なことをしているという気持ちが湧いてきました。
特に、うちの子は高校受験をしたくない気持ちが強かったのもあります。
小6の勉強量は小4・小5とは比べ物になりません。
残念だったら高校受験でリベンジすればいいよね、と思っていたけれど、この選択は子どもにとって果たして良い環境なのか、中学生活を頑張れるのか。すごく不安になりました。
不合格で学区内の公立に進学する場合、高校受験でどのくらいのレベルの学校を目指すのか、そのために塾はどこを選んでいつから通うのか。
子どもと話し合って決める必要があります。
子どもが不合格のショックをどのように受けとめて今後に活かしていくのか、親は見守る覚悟が必要です。
高校受験の塾代・私立中進学の費用の可能性
塾は「高校受験でリベンジしよう」と励ましてくれます。今までの頑張った経験が大切なのであって、勉強したことは決して無駄にはならないと。高校受験で絶対に活かせるよ、と。
でもですね、またすぐ受検勉強って正直キツい。理解していたとはいえ、この現実を子どもはすぐに受け止められるものでしょうか。
小6の頃より塾通いのペースは落とせるとはいえ、また塾通いか、と子どもも親も前をすぐに向けるかと言ったら、少し時間はかかるかもしれません。
そして、高校受験でも塾代がかかることを受け入れる必要がある。
何のために用意した教育費なのか。
塾代のため?それは子どもにとって良い環境に本当に繋がる?
少しでも偏差値が上の学校を目指すことが、本当に子どもにとって良い環境なのか?
小5・小6の頃、私は上記の考えが堂々巡りの状態。公立中高一貫校受検に挑戦したことを後悔するほどに・・・。
子どもが不合格だった場合の進路をずっと悩み、子どもにとってベストと思われる環境を探していました。
うちの子の場合は、適性検査型入試で受けられて、都立が残念だったら通うつもりで第二志望校に併願私立を立てました。
子どもが受験勉強を頑張っているのを見れば見るほど、私立中に進学する選択肢も考えてあげたくなるのが親の性です。
塾にとっては、都立中の合格がゴール。
でも、子どもとその親にとっては、合格のその先にある「より良いと思われる環境」のために合格しようと頑張っているのです。
高校受験の結果がどうであれ、附属の大学に行けるなどの特殊な場合を除き、大学受験に向けて準備が必要になります。
要領よく学生生活と受験勉強を両立できれば良いですが、勉強へのモチベーションが途中で途切れてしまう懸念があります。
これは、中学受験を頑張っている我が子を見てきて、考え方が変わりました。以前はリベンジ上等と思っていたのですが。
適性検査型の勉強だけか、適性検査型も私立型も勉強するかの選択
そう考えているならば、適性検査型の勉強だけで受検できる私立中学は皆無です。
私立型の勉強、いわゆる理科や社会の暗記もプラスで勉強する必要があります。
適性検査型と私立型、両方の勉強をこなすためには、かなりの要領の良さ・理解力・暗記力が求められます。
勉強時間の確保のために、睡眠時間を削ったり、早い段階で習い事を整理する必要があるかもしれません。
家庭の方針・子どものやる気によるけれど、うちは無理と判断しました。
とはいえ、うちの子の場合は、都立の他に、本当に通いたい私立を選ぶ必要がありました。
そのため、適性検査型で受検できる、かつ、親子ともに通わせたいと思える私立中を探しました。
ポイントは
ことです。
大学進学実績が割りと良い、名の知られた伝統校。偏差値は今は低いけれど昔は高い時期もあった。
そんな私立女子校が適性検査型入試を行っていたため、うちは第二志望を立てることができました。
【まとめ】子どものメンタルをフォローできるのは親だけ
- 公立中高一貫校受検は不合格となる可能性が高く、子どものフォローが必要
- 高校受験の塾代・私立中進学の費用の可能性
- 適性検査型の勉強だけか、適性検査型も私立型も勉強するかの選択
親が覚悟しておくべきこと3つを書きました。
当初は深く考えずに「残念なら学区内の公立で」と思って開始した公立中高一貫校受検挑戦でしたが、子どもの頑張りを目の当たりにして、軽く考えていた自分を後悔しました。
どんなフォローが正解かはそれぞれの親子によって全く違うと思います。
大手進学塾のen〇は、残念だった子達に「これまで頑張ってきた過程が素晴らしいんだよ」とたくさん励ましてくれます。そして、この悔しさを「高校受験でリベンジ」しようと伝えます。
そんな状況になった子どもが、自分の力で状況を受け入れて次に進めるように。
公立中高一貫校受検挑戦を決めた親は、不合格だった場合を想定して、子を温かく見守る覚悟が必要です。
残念な結果だったとしても、本人が受検して良かったと後々思えるように。
そして、中学受験のどんな結果もただの通過点であり、子どもの気持ちを尊重しつつ、親ができる範囲で子どもに寄り添うことを心がけていれば、子どもは真っ直ぐ成長すると信じています。
参考になりましたら幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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