公立中高一貫校受検を親として体験して感じたことを書きます。
うちは一番上の子が、3年間enaにお世話になりました。
都内ではenaは都立中受検に特化した指導をしている塾で、一番合格者が多い塾です(それだけ受検者を抱えています)。
- 都立中受検塾大手のenaについて知りたい
- 公立中高一貫校受検の合否の分かれ目は何か知りたい
- 公立中高一貫校受検に受かる子・向いている子はどんな子か知りたい
- 3人子持ちの主婦・薬剤師
- 公立中高一貫校受検に子どもが挑戦・合格した経験から記事を書いています
- 自身は私立中学受験の経験あり
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よろしく!
公立中高一貫校受検の合否の分かれ目
enaの保護者会では、その校舎での合格実績を知ることができます。受かるべくして受かる、成績がものすごく毎回良い子というのは稀です。
ほとんどは、みんな足並みが一緒の中、ほんの数点の差で合否が分かれるという感じ。
毎年の報告で、だいたい校舎の人数のうち2~3割の子が第一志望の公立中高一貫校に合格していることを確認しています。
万全の対策をしても合格は2~3割だけと思うのか、3~4人のうちの1人に入れるなら可能性は高いと感じるのか。親としては、もうあんまり考えたくない感じ。
合否の分かれ目になるのは
- 当日の問題との相性
- 学校の内申点
です。
実際に適性検査の問題を読んでみたり、成績表の分布を見て感じることですが、飛び抜けて適性検査で点数を獲得できる子はもう群を抜いていて。
偏差値45~55あたりを行ったり来たりしている大多数の子にとって、当日の問題との相性が合否を左右します。
そして、そんな大多数の子にとって、学校の内申点も合否の分かれ目になります。
公立中高一貫校にはやっぱりena生が多い
これは公立中高一貫校に子どもが通っているママさんに聞きました。
やはり、公立中高一貫校にはena生が多いとのこと。
enaは、普段は各校舎で授業を受けますが、夏期合宿や正月合宿、セミナー特訓、直前特訓など、校舎の垣根を超えて授業も行います。
これらは自由参加ですが、小6からはうちも参加しました(高いんだ、これが!)
比較的近くの地域の校舎の子達で集まるので、だいたい志望校は同じ場合が多く、公立中高一貫校に入学してみたら「あの子も!その子も!」と、enaの顔見知りがたくさん居るそうです。
公立中高一貫校受検に受かる子・向いている子の特徴
公立中高一貫校を目指して受験勉強してきた子は、万全の対策をして臨みます。
そのため、ほんの数点が合否の分かれ目になることを実感しています。
で、その数点の差は、学校の内申点で決まってしまうんですね。
うちが公立中高一貫校受検しようと思った理由の1つに、高校受験は学校の内申点が絡んで中学生活が窮屈そうだなと感じたからなのですが(私、夫ともに高校受験を経験しておらず、実情がよくわかっていない。)
だったのですが、実際に公立中高一貫校の受検を目指した結果、やっぱり内申点って重要なんだなぁと。あれれ・・・と、驚いた次第です。
幸いにも、今、受験生の我が子はあゆみの成績はそこそこ取れているので、もう思う存分、中学受検を経験してくれればそれで良いという心境です。
つまり、公立中高一貫校に受かる子の特徴とは
- 適性検査型入試の勉強を万全に対策できる子
- 小学校の内申点が高い子
この2つ。
この2つを満たす子ってどんな子?って考えると、おのずと受かる子のイメージができます。
公立中高一貫校受検に受かる子
適性検査型入試の勉強を万全に対策できる子
私立中受験とは異なり、公立中高一貫校受検に受かる子は、小6から塾通いでも受かります。集団塾、個別指導塾問わず。
塾無しでも通信教材(Z会や進研ゼミ)で対策すれば受かる子は受かります。
やっぱり勝負は小6からで、公立中高一貫校受検に絶対に必要なのは「本人の高いモチベーション」と実感しています。
小学校の内申点が高い子
小学校の内申点は、全教科が対象になります。
そのため、なんでもそつなくこなす子は、内申点が高いので公立中高一貫校受検には有利です。
小学校の授業態度や宿題などの提出物をきちんとこなすのは当たり前の前提で、
- 積極的に学校行事に関わる子
- なぜか色々な面で注目されたり表彰されたりする子
- 運動や芸術面でも他の子より総じて高いレベルでこなせる子
なぜか、そつなく何でもこなせる優等生で、みんなに一目置かれているような、目立ってる子ってクラスに必ずいますよね。
絵画や書道で毎回表彰されていたり、毎年リレーの選手になっていたり。
そういう子は、他の子より内申点が良くなるので有利です。
公立中高一貫校受検に向いている子
勉強嫌いにさせてしまう可能性や、勉強以外の本人のやりたい事を我慢させてしまうことで起きる弊害を考えると、中学受験(受検)をやるかどうかは慎重に判断する必要があります。
私が実際に親として中学受験(受検)に触れて、公立中高一貫校受検に向いている子はこんな子だと感じたので書いていきますね。
- 勉強する目標が明確
- 負けず嫌い
- 言われたことを受け入れる素直さがある
- 体力と気力がある
- 早熟である
- 読解力がある
- クラスのムードメーカー的な存在の子
勉強する目標が明確
「適性検査型入試の勉強を万全に対策できる子」になるために必要な要素ですね。
大学受験とは違って、受験勉強の意味を見出すのが難しいのが中学受験(受検)。
親ではなく、本人が目標を持つことがとっても大切ですね。
高校受験や大学受験だと、本人が自分自身の将来を考えて勉強しようと思える場合が多いですが、中学受験だとなかなか難しい。
特定の職業や、「東大生」という響きに子どもが憧れたならチャンス。少しでも近づける方法として中学受験というものがあると説明すると、子どもは食いつきます。
負けず嫌い
勉強する目標が明確ではなくても、負けず嫌いな性格の子の場合、「適性検査型入試の勉強を万全に対策できる子」になれます。
単純に「負けず嫌い」を発揮する子は、特に集団塾に入れてあげると勝手に頑張る時が来ます。
集団塾は、負けず嫌いな性格の子はモチベーションを維持できるのでオススメです。
塾通いダルいと言いつつも、課題をこなすこと、模試の結果、勉強合宿など、その状況を楽しめる子は強い。
言われたことを受け入れる素直さがある
これは、内申点を取るために必要な要素でもありますが、公立中高一貫校受検の独特な試験方式(適性検査)にもあてはまる要素です。
適性検査Ⅰでは自分の経験を基に論理立てて作文をします。塾では、頑張って書いた作文に対して指摘がビシバシ入るんですね。
本当に細かいところまで。例えば、文字が枠からはみ出ているからやり直し、とか。
あとは、最初と最後の論拠がズレているとか、具体例が根拠として浅いとか。
そのような指摘を受けて、素直に受け入れて改善しようと思える素直さがある子は、どんどん作文能力が上がっていきます。
逆に、指摘を受け入れられずに、ひねくれちゃう子は伸び悩む可能性が高いです。
体力と気力がある
小4と小5はそれほどでもないですが、小6は体力と気力で勝負なところがあります。
それだけ、塾に行く日ばっかりだし、宿題や課題や模試ばっかりになります。
受験勉強のプレッシャーを子どもなりの方法で発散し、しっかり塾についていくガッツがある子は直前に伸びますね。
塾を楽しめるかどうかで気力部分は変わってきますね。上に書いたように、やっぱり「負けず嫌い」を発揮できる子は強いです。
そして、しっかり寝る。学校にはしっかり行く。
受験勉強にとらわれすぎて、勉強を遅くまでやって寝不足、学校ではボーっとしてしまう、というのは悪循環です。
私立の中学受験なら暗記メインなので↑の状態もアリなのですが、公立中高一貫校受検だと内申点的にもマイナスになります。
早熟である
小学生の頃は、まだ精神的な発達に個人差が大きいと感じます。
早熟な子は、中学受験に向いています。
逆に、周りと比べて幼さが残る子は、高校受験がおすすめ。中学生になってからグングン伸びるタイプ。
無理して中学受験で競わせて、勉強への自信を喪失してしまうことのほうが怖いかもしれません。
早熟な子は、小学生でも大人と対等に議論したり、対等に会話をしたがります。
反抗期が来るのが早いのも特徴ですね。総じて女の子に多い。
なので、公立中高一貫校受検の成績は、女の子のほうが断然平均点が高いです。
現在は、男女が同数となるように、男女別に定員を分けて合格者を出しています。
ですが、2025年度入試からは男女の区別を撤廃し、成績順に合格者を出すことが全ての都立中で決まりました。
そうなると、女の子が断然有利ですね。学年の半分以上を女子が占めることになりそうです。
読解力がある
公立中高一貫校受検の適性検査では、とにかく読解力が大切です。
訓練でどんどん磨けるものですが、やっぱり始めから読書が好きで、長文を読むことが苦じゃない子は向いています。
論述するためにも読解力は必須だし、できれば速読の子のほうが論述に時間を使えるので有利です。
読解力を身につけるために、本を読む習慣を持っていることはとっても大切。そして、日常生活の中で色々考えるクセを持っていることも大切です。
受検する・しないに関わらず、子どもと対等に色々な話をしておくことが、親としてできることだと感じています。
あと、本人が気に入っている本を、親も興味を持って何が面白いの、とか聞いてあげること。
うちの上の子(受検生)はもともと本好きで、歴史の本が好きだったので、欲しがる本は図書館に置いてないか一緒に探したり、本屋やネットで買うのを一緒にやりました。
2番目の子は本はあんまり好きじゃなくてゲーム大好きな子。かいけつゾロリは好きなので、とにかく図書館で借りまくりました。コロコロコミックも定期的に買っています。漫画でも十分読解力は育ちます!
本人が好きな本かどうか、が大切です。
進研ゼミの会員が利用できる電子書籍「まなびライブラリー」は、本に興味を持つのにとってもオススメです。進研ゼミは通常2か月から利用できるので、試してみる価値あります。
クラスのムードメーカー的な存在の子
優等生タイプの何でもこなす目立つ子とは少し違って、クラスのムードメーカーとして小学校生活に超馴染んでいるタイプ。
成績に関わらず、そんな一見勉強できるタイプには見えない子が、受かっています。
一見すると勉強できるタイプでは決して無い子でも、キラリと光る論述ができたり、公立中高一貫校が求める人物像とマッチしている場合、受かるんですね。
私立中受験とは異なるところで、当日の問題の相性で合否が左右されることも大いにあるのが公立中高一貫校受検です。
まとめ
公立中高一貫校受検における、合否の分かれ目と受かる子の特徴を挙げました。
- 当日の問題との相性
- 学校の内申点
- 適性検査型入試の勉強を万全に対策できる子→本人の高いモチベーションがある
- 小学校の内申点が高い子
- 勉強する目標が明確
- 負けず嫌い
- 言われたことを受け入れる素直さがある
- 体力と気力がある
- 早熟である
- 読解力がある
- クラスのムードメーカー的な存在の子
もし「うちの子、向いているかも」と思った場合は、前向きに検討してみてくださいね。
合否に関わらず、頑張った経験は糧になります。
ただ、公立中高一貫校受検は厳しい戦いであることが事実なので、残念だった場合の進路を事前によく話し合って決めておく必要があります。
こちらの体験談も参考にしてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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