本好きになって、どんどん知識を吸収する子どもになってほしい!
読み聞かせに全く興味無しだった息子が、初めて読んでほしいとせがんでくれた本です。
当時、息子はこの本の主人公と同じ年頃の保育園児。
「押し入れに閉じ込める」という児童虐待を行う保育士が出てきますが、読者である子どもはそういうところは全く気にしませんね。
純粋にお話を楽しんでいます。
当時と今のギャップに困惑するのは大人だけ。
それだけ、この本は、心がワクワク踊ってドキドキ怖い気持ちになれます。
主人公2人の気持ちにとっても共感できて、楽しさ、悲しさを親子が一緒に経験することができる、不思議な冒険絵本です。
この本のいいところをご紹介したいと思います。
おしいれのぼうけん

この本は、1974年に初版が発行された昔からある絵本です。
夫も子どもの頃に読んでおもしろかったという記憶があるそうです。
童心社から出版されており、作者は「ふるた たるひ」さんと「たばた せいいち」さんです。
1ページあたりの文字の量がちょうどよい
文字が多いと、読んでるうちに子どもが次のページをめくってしまって、「まだ読んでる~」って小さなバトルが始まってしまうのですが、この本は大丈夫でした。
息子は保育園年長の6歳ということで、ひらがなは読めるようになり、この本は漢字を使わず全部ひらがななので、目で文字を追いやすいのかもしれません。
うちは、登場人物のセリフの「」内だけ、息子に読んでもらいました。ちょうど息子と同じ保育園児のセリフが多いので、息子も読みやすかったみたいです。親もその間は休めて一石二鳥です。
絵本にしては分厚い本ですが、1ページあたりの文字の量が読み聞かせにちょうどよいので、何日かに分けて読んでいます。文章が読みやすいので親はあまり疲れません。
絵が鉛筆画で細部まで描かれていて眺めて楽しい
保育園児、1人1人の表情や動きがとってもリアルです。みんなそれぞれ違います。
園庭の絵も、息子は自分の保育園との違いを探したりしてとっても楽しんでいます。
保育園の細部まで描かれていて、昔のこの保育園と、自分の保育園の違いを探すだけでも楽しめます。
ねずみばあさんの顔が怖いです。
数カットあるカラーページがとっても素敵です。
主人公の一人、あきらは「おへそ」がいっつも見えているんだよなぁ。
昔はこれが普通だったんだよと伝えられる
先生が、言うことを聞かない子を押し入れに閉じ込めます。
今の時代なら訴えられてしまいそう!
私も子どもの時に、母親にお風呂に閉じ込められたなぁとしんみり思い出したり(すぐ出してもらいましたよ~。)
昔と今の違い、時代の変化について、この絵本を通して子どもと話すことができます。
虐待案件だろーっっっ
てのは、そりゃその通りなのですが、この絵本の場合、先生はめちゃくちゃ心配しているんです。
閉じ込められた主人公2人も、押し入れの中で心の冒険をしてくる。
心の冒険をしてきたから、先生には謝らなかったけど、迷惑かけた友達にはちゃんと謝りました。
このやり方が絶対に悪とは言い切れないものがあるんですね。
事実、主人公2人は先生のことが大好きなのです。
そりゃ、暴力は反対だけど、通り一辺倒にこの行為はOKで、この行為はNG、では子育てはできない。
子育ては難しい。
・・・私は子どもに感情的に怒ってしまうことが多々あります。
今の時代は「感情的に怒ることは虐待行為」って当たり前になっています。その通りだと思います。
でも。
感情的に怒ることがいつもいつもだったら、それは虐待と言われても仕方ない。
けれど、時々は子どもに親の限界を伝えるために必要なことだと思います。
親だって人間。ロボットじゃないし・・・。
その辺を子どもと一緒に考え、話し合うのにちょうどいい本です。
冒険を終えた爽快感
どうして、ねずみとおばあさんが合わさってねずみばあさんが登場したのか不明ですが、ねずみばあさんが怖いです。押し入れの中の空想の世界は、読んでて親も子どもと一緒にワクワク・ドキドキします。
なんとかねずみばあさんが退散した時は、主人公と一緒に私も気分爽快。
先生と仲直りできた安心感、他の保育園児が心配して駆け寄ってくるシーンにホッとします。
保育園は子どもたちにとって、特別な場所なのですね。
子どもも読み終わってとってもスッキリした表情。
まとめ
今回、この本を読み聞かせして、私が焦らなくても、息子は息子のペースで成長しているから、大丈夫なんだと実感しました。
読み聞かせは、図鑑を一緒に眺めるだけでもOKだし、どんな本でも子どもと一緒に楽しんでおけば良かったんだな。
できていた時もあれば、できていなかった時もあったなぁ。
私は、もう少し不真面目に子育てをしたほうが良いなと思った次第です。
そんなわけで、子どもはどこかで必ず興味をもつ、名作としてずっと語り継がれてきた絵本「おしいれのぼうけん」。
もし、未読の方は、是非読んでみてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。