都立中高一貫校受検を実際に親として経験し、感じたことを記事にしています。
今回は、都立中高一貫校受検の挑戦スタイル4タイプを整理しました。
メリットとデメリットを知って、どんなスタイルで都立中受検に挑戦するか家庭の方針を決めるのに役立つはず!
- 都立中高一貫校受検にどのように挑戦すればいいか悩んでいる
- 都立中高一貫校受検の挑戦スタイルそれぞれのメリット・デメリットを知りたい
- 3人子持ちの主婦・薬剤師
- 公立中高一貫校受検に上の子が挑戦・合格した経験から記事を書いています
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都立中高一貫校受検について、こんなはずじゃなかった・・・とならないためにも!
↓こちらの記事もご確認ください!
都立の適性検査型とは?私立の2科型・4科型とは?
都立中高一貫校を受験する場合は適性検査型試験に対応した勉強をします。私立でも適性検査型試験を実施している学校(適性検査型)はあります。
私立中を受験する場合は一般的に2科(国・算)もしくは4科(国・算・理・社)を勉強します。
つまり、
- 都立中高一貫校の入試・・・都立型=適性検査型
- 私立中の入試・・・私立型=2科型(国・算)もしくは4科型(国・算・理・社)
- 私立中の中には、適性検査型で受けられる私立もある
都立中高一貫校が行う適性検査型入試について、詳しくはこちらの記事に書いています。
次に、4つに分けた都立中高一貫校への挑戦スタイルを挙げていきますね。
パターン1.適性検査型オンリー(主流)
都立中高一貫校が第一志望の場合、ほとんどの子はこのパターンになります。
パターン1.「適性型オンリー」のパターンの場合、親は心しておくことがあります。このブログで私がめちゃくちゃ吠えている事を箇条書きにしました。
- 都立中第一志望から親がブレない
- 子どもの好きなコト・熱中しているコトを犠牲にしない、折り合いをつけて両立する
- 偏差値へのこだわりを捨て、別の角度から併願私立を探す
- 中学受験を撤退し、高校受験に切り替えることも英断である
- 都立中高一貫校が第一志望
- 子どもの好きなコト・熱中しているコトと両立したい
- 都立が残念だった場合は学区内の公立を予定している
次に、パターン1「適性型オンリー」のメリットとデメリットです。
私立型に比べると、子どもの受験勉強にかける時間的負担・労力は少なく済みます。
適性検査型が向いている子なら、都立に強い塾に頑張ってついていく(授業を聞く・宿題・出された課題をこなす)ことで、合格できる力が確実に身につきます。
親は基本的に塾のカリキュラムについて行けているか確認するだけで済みます。
実力を発揮できる機会が1回しかありません。
適性検査型で受けられる私立は、実力に見合った偏差値の学校がまずありません。この問題は、小6の受検生になって勉強を頑張れば頑張るほどにプレッシャーになります。
そのため、パターン1「適性型オンリー」以外の勉強方法も、親はぜひとも検討してほしいと私は強く思っています。
適性検査型で受けられる私立は、偏差値的に実力に見合った学校を見つけるのが大変難しく、偏差値にこだわらない併願私立の良さを親は見つける必要があります。
多くの都立中高一貫校志望者は、適性検査型のみを対策して試験に臨みます。
この場合、一番親が心を砕く必要があるのは、都立が残念だった場合の子どものフォローです。
- 結果ではなく過程の努力を称える
- 学区内の公立、高校受験のイメージを悪いものとして子どもに認識させない
- 通う予定が無かったとしても、併願私立の合格は必ず用意する
都立中高一貫校が第一志望でぶち当たる親の後悔
都立中高一貫校受検を親として経験して、厳しい競争を子どもに課してしまったと後悔した理由はこちらです。
チャンスが1回だけ
適性検査型の勉強は、実力に見合った併願私立に挑戦する機会を、最初から持てない勉強法であること
パターン2.私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文
パターン2「私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文」について詳しく説明します。
このパターンは、難関私立を目指すor小石川や武蔵などの超難関の都立を目指す子に多いです。
- 都立も難関私立も目指したい
- 高い偏差値の学校を目指したい
次に、パターン2「私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文」のメリットとデメリットです。
子どもに合った学校を選ぶことができます。
私立の場合は複数校受検が可能であること、1つの学校が複数回受験可能な場合も多く、挑戦する機会が多い。
子どもの中学受験の成功体験が、適性検査型オンリーに比べたら格段に保障されます。
一般的には、私立に強い塾に通う子は私立中対策しかしません。そんな中、
私立も都立も狙う子は、勉強への高いモチベーションと、学力の高さ・要領の良さが必要になってきます。
受験勉強が楽しくて仕方がないという希少な子以外にとっては、かなり内容的にも時間的にもハードワークになるのは間違いないです。
何か大事なものを犠牲にしている・・・と感じるのも否めないかもしれません。
パターン3.都立に強い塾で適性検査型+理・社
このパターンは、都立が第一志望で都立に強い塾に通うけれど、4科型の私立も志望している場合になります。
- 都立第一志望だが、私立も目指したい
- たくさんの私立の中から子どもに合った学校を選びたい
次に、パターン3「都立に強い塾で適性検査型+理・社」のメリットとデメリットです。
パターン2「私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文」と同じです。
ですが、難関私立を目指す場合は何かしら対策が必要になります。
パターン2「私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文」と同じです。
パターン2「私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文」とは違って、塾の併用は不要です。
パターン2「私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文」と比べると、塾での拘束時間は圧倒的にこちらのほうが短いです。
また、都立中に強い塾enaの場合だと、理・社は毎週1回、家でライブ映像授業を視聴する形式です。
我が家は検討しましたが、理・社のライブ映像授業が小5は土曜の夕方だったことから、家族の時間を優先するため断念しました。
モチベ維持が必要なのと、親が学習の進捗を把握・管理することも重要になってきます。
パターン2「私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文」は、難関私立にも対応できるカリキュラムですが、enaは私立には強くないため、志望校対策や過去問研究は各自家庭で行う必要があります。
難関私立を想定したカリキュラムではありません。
【私立に強い塾・都立に強い塾】どっちメインで通えばいいのか
パターン2の「私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文」
パターン3の「都立に強い塾で適性検査型+理・社」
結局のところ、どっちを選べばいいのでしょう。一般的な通塾例は下の通りになります。
通塾例;パターン2の「私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文」
・小3の2月から私立に強い塾に通って4科を勉強
・小5あたりから都立の作文のみ都立に強い塾で勉強
通塾例;パターン3の「都立に強い塾で適性検査型+理・社」
・小3の2月から都立に強い塾に通って4科を勉強
・小4の2月以降は適性検査型+理・社を勉強
パターン2と、パターン3を比較してみると、このような違いがあります。
- 進学塾の生徒がみんな4科を勉強しているので、それが当たり前になる
- 進学塾はSAPIXや早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研などがメジャー
- 都立に強い塾の模試を自分で申し込んで、適性検査型試験の偏差値・立ち位置を把握する必要がある
- 私立に強い塾の中で上位の成績をキープしながら都立の作文対策もすることは、都立第一志望の場合明らかにオーバーワーク
- 4科の勉強は、都立の「文系」「理系」の勉強をカバーできる
- 4科の偏差値が難関を狙えるレベルでない場合、基礎問題ばかりで思考力を問う問題の演習機会が少なくなる
- 適性検査型だけを勉強している生徒がほとんどなのでモチベーション維持が難しい
- 進学塾はenaや栄光ゼミナールがメジャー
- 私立に強い塾の模試を自分で申し込んで、4科の偏差値・立ち位置を把握する必要がある
- enaの場合、理・社は映像授業のためモチベーション維持が難しい
- 適性検査型の勉強だけでは、難関私立に対応できない
- 小6から都立対策をした場合、他の生徒はすでに対策をしているため、相当の努力が必要になる
正直「私立は金額的にキツイから回避したい」という家庭が、パターン2の私立に強い塾に通わせることは現実的ではありません。
ところが、パターン3の都立中に強い塾に通って4科の対策をしても、難関私立に入るのは厳しい戦いとなる。
そして、適性検査型のメリットである「中学受験の対策をしつつも子どもの好きなコト・熱中しているコトも続ける」がパターン2もパターン3も不可能で、二兎を追う者は一兎をも得ずという結果も想定されます。
そこで、打開策として最後のパターン4を挙げます!
パターン4.適性検査型メイン+2科
都立中高一貫校が第一志望でぶち当たるジレンマを打破するもう1つの方法は、2科で受検できる私立中を探すことです。
適性検査型メインで勉強するけれど、2科(国・算)で受けられる私立にも対応します。
2科で受験できる併願私立を志望校に立てることができます。
うちの2番目の子は、今は小4ですが個別指導塾で2科(国語と算数)のみ受講しています。
小4の2月までは特に算数の特殊算の面白さを感じてもらって、それを武器に2科受験できる私立中も狙おうかと考え中です。
- 都立中が第一志望だが、通うつもりで受ける第二志望の併願私立の選べる範囲を広げたい
- 子どもの好きなコト・熱中しているコトと両立したい
次に、パターン4「適性検査型メイン+2科」のメリットとデメリットです。
4科の理・社のようなオーバーワークになることはない。2科(国・算)を頑張ることで実力がつき、適性検査型も点数をとりやすくなります。
時間的な余裕があるため、習い事など本人の頑張りたいこととの両立がしやすい。
4科受験が私立の中学受験ではやはり主流です。2科受験に対応している学校を探すのが、親の腕の見せ所になります。
過去問の研究、演習は家庭でやる必要がある。都立に強い塾であるenaは対応してくれません。
都立中高一貫校受検の挑戦スタイル4タイプのまとめ
最後に、都立中高一貫校受検の挑戦スタイル4タイプの比較表と、メリット・デメリットのまとめです。
教材名 | メリット | デメリット |
パターン1.適性検査型オンリー
|
都立に強い塾に勉強面は全てお任せできる
子どもの好きなコト・熱中しているコトと両立しやすい |
実力を試せるチャンスが1回しかない
併願私立の選択肢が少ない |
パターン2.私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文
|
何度も試験に挑戦する機会がある
難関私立にも挑戦できる |
勉強時間の確保が大変
塾の併用が必要 都立が第一志望の場合、オーバーワークすぎる |
パターン3.都立に強い塾で適性検査型+理・社
|
何度も挑戦する機会がある
都立に強い塾1つで済む |
勉強時間の確保が大変
志望校対策は各家庭で対策が必要 難関私立には対応できない
|
パターン4.適性検査型メイン+2科
|
2科の対策は、適性検査型の対策にも繋がる
子どもの好きなコト・熱中しているコトと両立しやすい |
4科受験より選べる併願私立は限られるが、適性検査型オンリーよりは選べる
志望校対策は各家庭で対策が必要 |
多い
- パターン2.私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文
- パターン3.都立に強い塾で適性検査型+理・社
- パターン4.適性検査型メイン+2科
- パターン1.適性検査型オンリー
少ない
豊富
- パターン2.私立に強い塾で4科型+都立に強い塾で作文
- パターン3.都立に強い塾で適性検査型+理・社
- パターン4.適性検査型メイン+2科
- パターン1.適性検査型オンリー
少ない
子どものやる気と家庭の状況に合わせて、挑戦スタイルを決めよう
子どものやる気や家庭の状況に合わせて、どのスタイルが子どもに一番合っているか見定めることが大切です。
そして、第一志望校以外の他の進路について、ポジティブに親子ですり合わせていくこと。
中学受験が終わった時に、子どもが
「今までの努力・頑張ったことは無駄にはならない」
と前向きに中学生活に向かっていけるように寄り添うこと
親が一番気を遣うところは、↑だと思います。
場合によっては途中で都立中高一貫校受験を撤退し、高校受験に切り替えることも、都立中高一貫校受検の場合は珍しいことではありません。
子どもを一番近くで見ている親の選択が、一番正しいものだと思います。
この記事が参考になったら、とても嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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