「徳川15人の将軍たち」は、集英社みらい文庫から出版されている児童文庫です。
歴史のテストや、受験対策で、興味が無いのに江戸時代の徳川歴代将軍を覚えないといけないって苦痛でしかないですよね。
語呂合わせで乗り切るのも1つの手ではあります。
でも、それなら、まずは騙されたと思ってこの本「徳川15人の将軍たち」を読んでみてください!!!
15人の特徴がわかると、自然と覚えられるようになります!!!しかも江戸時代全体の流れも把握できるようになります。
この本は、15人の将軍を初代の家康から一人一人を主役にして、順番に書かれています。
- 江戸時代の将軍15人の名前を覚えなきゃいけない
- 家がつく似ている名前ばっかりで、覚えられない
- 語呂合わせじゃなくて、江戸時代の流れも含めて覚えたい
- 子どもが歴史に興味を持ってほしいと願っている親御さん
おすすめする理由はこちら!
- 15人の将軍の特徴が、家系図と年表から大まかに把握できる
- 各将軍の性格・エピソードを知ることで、自分の推しの将軍を見つけられる
- 小学中級から読める内容なので、サクッとすぐ読める
詳しく説明していきますね。
徳川歴代将軍の特徴が、家系図と年表から大まかに把握できる
本の始めに、徳川歴代将軍の家系図と年表が載っています。
この家系図と年表がとってもわかりやすいです!
物語を読み進める際に、度々この家系図を見て、将軍の跡目争いの軌跡を確認できます。
- 家康(1)が示した「嫡男(将軍の長男)が後を継ぐ」ができたのは家光(3)・家綱(4)・家継(7)・家重(9)・家治(10)
- 家慶(12)と家定(13)は長男ではないが、上の兄が早くに亡くなったので跡目を継いだ
- 家康(1)の本家の血筋、つまり秀忠(2)の家系は、七代目・家継で途切れてしまう
- 跡目争いの末、御三家の中から吉宗(8)が将軍になる
- 吉宗(8)自身の男の子ども2人と、家重の次男を新たな御三卿(ごさんきょう)と名乗らせて、吉宗自身の血筋で跡目を継いでいくという制度を作った
- 慶喜(15)は遠縁(水戸黄門の家系)だったが、とても聡明で将軍になることを期待された。そのため開国して不安定な幕末に、将軍家に養子に入ることで跡目を継いだ
※名前の後ろの(数字)は、何代目かを表しています
年表では、各将軍の生きた時期、将軍として君臨していた期間、享年がよくわかります。
- 将軍として君臨できたのが3年だけだったり、最長だと50年だったり
- 5歳や10代の少年で将軍になったり、かと思えば40代後半で将軍になったり。
- 将軍を自分の意志で引退して大御所になってからも、実質的に将軍のように政治をしていたり
- 大御所(前将軍)が亡くなってから、やっと将軍自身がやりたい政治ができるようになったり
- 若くして突然死してしまう将軍が幕末には多いこと・・・!
年表を眺めているだけで、あれこれ想像がふくらんで楽しめます。
もちろん、江戸時代にどんな出来事があったかも合わせてわかります!
何代目 | 名前 | 将軍に
なった 年齢 |
将軍を
退いた 年齢 |
享年 | 将軍
在任 期間 |
生年 | 没年 | 特徴・エピソード(私の覚え方。※偏ってます) | 何代目 | 名前 |
初代 | 家康 | 62歳 | 64歳 | 75歳 | 2年 | 1542年 | 1616年 | 狸おやじ | 初代 | 家康 |
二代目 | 秀忠 | 27歳 | 45歳 | 54歳 | 18年 | 1579年 | 1632年 | 妻は正室「江」ただ一人 | 二代目 | 秀忠 |
三代目 | 家光 | 20歳 | 48歳 | 48歳 | 28年 | 1604年 | 1651年 | 参勤交代と大奥の制度作る | 三代目 | 家光 |
四代目 | 家綱 | 11歳 | 40歳 | 40歳 | 29年 | 1641年 | 1680年 | 静かで優しい将軍 | 四代目 | 家綱 |
五代目 | 綱吉 | 35歳 | 64歳 | 64歳 | 28年半 | 1646年 | 1709年 | 犬大好きの困ったちゃん | 五代目 | 綱吉 |
六代目 | 家宣 | 48歳 | 51歳 | 51歳 | 3年 | 1662年 | 1712年 | 名君。庶民の心がわかる苦労人 | 六代目 | 家宣 |
七代目 | 家継 | 5歳 | 8歳 | 8歳 | 3年 | 1709年 | 1716年 | こども将軍 | 七代目 | 家継 |
八代目 | 吉宗 | 32歳 | 62歳 | 68歳 | 29年 | 1684年 | 1751年 | 暴れん坊将軍 | 八代目 | 吉宗 |
九代目 | 家重 | 35歳 | 50歳 | 51歳 | 14年半 | 1711年 | 1761年 | 言葉を理解してくれるのは「大岡忠光」ただ一人 | 九代目 | 家重 |
十代目 | 家治 | 24歳 | 50歳 | 50歳 | 26年 | 1737年 | 1786年 | 子どもの頃は聡明、大人になったらイマイチ | 十代目 | 家治 |
十一代目 | 家斉 | 15歳 | 65歳 | 69歳 | 50年 | 1773年 | 1841年 | 生命力ナンバー1の子だくさん | 十一代目 | 家斉 |
十二代目 | 家慶 | 45歳 | 61歳 | 61歳 | 16年 | 1793年 | 1853年 | めしょうが大好き | 十二代目 | 家慶 |
十三代目 | 家定 | 30歳 | 35歳 | 35歳 | 5年 | 1824年 | 1858年 | 妻が篤姫。ペリーと面会。料理が趣味 | 十三代目 | 家定 |
十四代目 | 家茂 | 13歳 | 21歳 | 21歳 | 8年 | 1846年 | 1866年 | 好青年で皇女・和宮と夫婦仲◎ | 十四代目 | 家茂 |
十五代目 | 慶喜 | 30歳 | 31歳 | 77歳 | 1年 | 1837年 | 1913年 | 大政奉還。イケメン | 十五代目 | 慶喜 |
参考「徳川15人の将軍たち」
各将軍の性格・エピソードを知ることで、自分の推しの将軍を見つけられる
江戸時代の15人の将軍それぞれの生涯にスポットを当てています。
そのため、
- どんな子ども時代を過ごしたか、生い立ち
- 将軍として跡を継ぐまでの跡目争い・派閥の対立
- 嫡男(将軍の長男)の場合は、江戸城内での跡継ぎとしての評判
- 将軍としてどのような政治を行ったのか
- 民衆に愛された将軍だったか
- 側室(正妻以外の複数の妻のこと)の数や子どもの数
- この将軍ならではのエピソード、小話
- 将軍在任中の大きな出来事(法令や改革、または天災や一揆など)
- ブレーンとして活躍した側近や家臣の話。
- 家臣の信頼を得た名君だったのか。困ったちゃんだったのか(笑)
- どのように亡くなったか
・・・などなど、それぞれの将軍について、個性ある描写がたくさんあります。
将軍も自分と同じ血の通った人間だったと実感できますよ。
身近に感じて感情移入、自然とまぎらわしい「家」だらけの名前も区別できるようになります。
そして、好きな将軍が絶対1人は見つけられるはずです!
自分のお気に入りの「推し将軍」を見つけられれば、自然と江戸時代についてもっと知りたいって気持ちが湧いてきます!推しを愛する気持ち、パワーは絶大です。
家康以外の14人の将軍たちは、可愛くキャラクター化
また、家康以外の14人の将軍たちが、可愛くキャラクター化されています。絵を見たらその将軍の特徴がよくわかる優れものです。
この本の表紙の絵ですね。
私にとって、一番覚えにくかった将軍が十二代目・家慶でした。
焼き魚の付け合わせにでてくる「めしょうが」が大好物だったのに、自分の贅沢禁止令のせいで食べられなくなってしまいます。
その「残念!!」って思っているところをキャラクター化した絵を思い出すことで、覚えることができました!
小学中級から読める内容なので、文章が読みやすい。サクッとすぐ読める
私は学生時代に歴史に興味が無く、受験は丸暗記で乗り切った人間です。
そんな方には、大人になってからでもこの本を読んでほしい!
江戸時代って面白い。将軍のエピソードが面白い。素直に感じました。
児童文庫なので、小学生でも読めるように読みやすい文章で解説も丁寧です。
なので、歴史に興味が無かったり、苦手意識を持っている方に、是非とも読んでほしい本です。
大人ならサクッと半日で読めます。
もちろん、徳川歴代将軍を覚えなくてはいけない学生さんは、忙しい学業の合間に気分転換に読める本ですよ!
読み進めると、ついでに江戸時代の大きな出来事や側近(将軍と一緒に政治をしていた家臣)のことも自然と把握できます。時代の流れを感じられます!
私は気分転換に読み始めたのですが、楽しかったので一晩でさっくり読めました!!!
歴史は楽しんだもん勝ち!
面白いと思ったものは、自然と覚えるものです。
漫画でもゲームでもドラマでも、歴史はロマンがあるので色々な題材になっています。
自分の「好き」の気持ちを大事にして、興味を持ったところからどんどん掘り下げていってください。
私は、やっぱり跡目争いが面白いです。
当事者はたまったものじゃないでしょうけれど~。
↑男女が入れ替わった設定です。よしながふみさんの漫画「大奥」。
有名どころの三代目・家光の即位についてはもちろん、九代目・家重に将軍を継いだ経緯など、跡目は嫡男(=長男)っていう原則(この漫画では長女)がもたらす周りの悲喜こもごもが読んでて面白いです。
史実には沿って、でも話は面白く!性別が反対だからこそ、感情移入がさらに出来たり!
今回ご紹介した「徳川15人の将軍たち」を読んで、興味を持った将軍のところから漫画を読み進めても楽しいです。
逆に漫画「大奥」から読み始めて、実際の歴史はどうだったのかってことで本書を読み返しても新たな発見があります!
児童文庫のご紹介。戦国時代~江戸時代に興味が湧く!
戦国姫シリーズにはまって、戦国武将に詳しくなった我が娘。
これ幸いと、歴史に関する児童文庫を色々娘と一緒に読んでいます。
戦国姫シリーズの他にも、幕末姫シリーズもあります。
十三代目将軍・家定に嫁いだ薩摩藩主の娘・篤姫(あつひめ)とか、十四代目将軍・家茂に嫁いだ皇女・和宮(かずのみや)など。
戦国姫シリーズを読むと、やっぱり織田信長がかっこいいです。戦国大名の生きざまに痺れます。
徳川家康は、「タヌキおやじ」ってあだ名がぴったりだなと思うエピソードが多い。
あんまりかっこいい描写は無いです(笑)。だからこそ、最後に天下を統一できたんだなという納得感。
ただ、15代も続いた江戸時代を築いた家康は、やっぱりすごい。
うちの娘は、武田信玄の娘・松姫にハマってどんどん歴史の本を読むようになりましたが、どの武将、どの姫を好きになるかはその子次第。
よかったらこちらの記事もどうぞ。
まとめ
いかがでしたか。
「徳川15人の将軍たち」は、徳川歴代将軍の名前を覚えるために、一読の価値ありです!
興味をもっていただけたら、とても嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。